「渡邉先生は明るくて優しい先生と評判でした。児童たちは先生について『体調不良で休んでいる』と聞かされていたので、運動会にも出席できなかった先生のために、6年生たちが激励のビデオメッセージを作成したそうです」
夫婦間のトラブルでこれまで2度、110番通報があり…
だが、その時点で彩さんは二度と教壇に立つことはできなくなっていたのだ。
司容疑者が6歳下の彩さんと結婚し、現場マンションで暮らし始めたのは2013年頃のこと。夫婦は2人の子宝に恵まれたが、実は過去にも不穏な出来事が起きていた。
「2015年と2020年の計2回、夫婦間のトラブルで110番通報があり、最寄りの久留米警察署の署員が出向いていた。通報者は2回とも妻の彩さん。夫婦喧嘩だったようだが、2度目の方は、司容疑者が手を出したとして“DV案件”として対応した」(捜査関係者)
同じフロアに住むマンションのオーナーが困惑気味に語る。
「過去の通報のことは知りませんでした。夫婦喧嘩をしているような声や音が聞こえてきた覚えはなかったですし、夫婦やお子さんたちは会えば普通に挨拶してくれました。(夫婦)2人を最後に見かけたのは、それぞれ1カ月くらい前だったと思います。特に変わった様子はありませんでした」
人知れず繰り返されていた修羅場。夫婦間に何が起きていたのか。
「夫は死体遺棄容疑を認めているが、肝心なのは妻が死に至った経緯。腐敗が進んでいた遺体には目立った外傷や骨折の痕などはなかったが、殺人やDVによる致死、自殺の可能性も含めて慎重に捜査している」(前出・捜査関係者)
司容疑者が真相を打ち明けないかぎり、母親を失った幼い2人の子供たち、担任に卒業を見届けてもらうことができなくなった教え子たちが報われない。
追記:事実関係に誤りがあったため、本文を修正しています。(10月23日)
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