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それでいて驚くべきハイスピードだった。第三者のドラレコに事故の瞬間が撮影されていたのだが、それを見るかぎり、25km/hどころか、40km/h近く出ているように思える。

結果、被害者の女性は指など骨折するけが(全治2カ月)を負った。不謹慎を承知でいうと、原付バイクにぶつかられてその程度ですんだのだから、奇跡だったともいえる。前回の記事で指摘した通り、無保険の違法自転車が人身事故を起こすと、加害者も被害者も悲惨な目に遭うのだ。

【参考記事】
自己破産しても死ぬまで損害賠償が続く…違法で危険な「電ジャラス自転車」に潜むとんでもないリスク

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歌舞伎町と六本木に集結している理由

じつはこの事故現場が「新宿区大久保」というのには、必然の意味がある。

隣町の新宿・歌舞伎町には、本当に電ジャラス自転車が多いのだ。それもスロットル付きでタイヤの太い(ファットバイク)タイプのものが。

歌舞伎町と肩を並べる電ジャラス密集地帯が、六本木界隈である。六本木は私のオフィスの近くなのでよく見るのだが、なんだか銀色に光るものをジャラジャラつけた「ヤカラ系」が多い。

歌舞伎町と六本木、共通点は「ホストクラブ」だという。

私の知り合いの事情通に聞くと、ホストの下っ端、まだそんなに稼げないなりたてホストが「ゴツくてカッコいい」「アウトローな感じがいい」と、こうした電ジャラスを選ぶのだそうだ。

正直に言うと「維持費の安さ(税金がかからない)」「燃費がほぼゼロ」「ヘルメットをかぶらなくても捕まらない(髪型が保持できる)」「酒を飲んでも捕まらない(と思い込んでる)」あたりも人気の秘密なのだという。

やっかいなのが合法な「電動サイクル」

「下っ端ホストたちは見栄っ張りだから、都心に住むんですよ。すると家賃でいっぱいいっぱい、だから、ああいうのに乗って倹約するんです」という。

「明け方にああいうのを見かけたら気をつけたほうがいいですよ、絶対に飲んでますから」