昨年12月、海上保安庁は第11管区海上保安本部所属の巡視船「ひさまつ」で、新人の職員が自殺していたことを発表した。自殺の原因は上司からのパワハラであることを認め、イジメの主犯だった航海士を停職2カ月、機関士を減給2カ月の懲戒処分にしたこともあわせて発表された。
適切な処分が下されると期待していた
だが、その処分内容に怒り、告発する覚悟を決めた人物がいる。亡くなった新人職員と巡視船内でともに起居し、公私で付き合いのあった元海保職員のA氏である。
「彼の死を公表するまで、二年半もの時間を要しました。事実関係を調査して適切な処分が下されるものと期待していました。しかし、この大甘な処分では再発防止はおぼつかないし、彼の死も無駄になってしまう」