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70歳を過ぎてからはロックにも挑戦
さらに梶が世界的に知られるきっかけとなる出来事が起きる。2003年、『修羅雪姫』をリメイクしたクエンティン・タランティーノ監督の映画『キル・ビル』の公開だ。
「タランティーノ監督は梶の大ファンで、撮影の間、ずっと『修羅雪姫』の映像をモニターに流し、『俺が撮りたいのはこれだ!』と熱く語っていたそうです。劇中で使われた梶が歌う『修羅の花』や『怨み節』が入ったサウンドトラックは海外で170万枚売れるヒットとなった。
こうした状況も後押しし、梶は女優業に専念するために休止していた音楽活動を09年に再開。70歳を過ぎてからはこれまでとは路線の異なるロックにも挑戦し、若者や海外から人気を集めている。なんとボブ・ディランの息子、ジェイコブ・ディランも梶のファンなのだとか……」(前出・映画ライター)
3月24日の誕生日にはニューアルバムをリリース予定だ。
音楽に演技に、充実した70代を過ごしている梶。そんな彼女の人生のモットーは「媚びない、めげない、くじけない」。
『幽☆遊☆白書』の撮影でも、170台のカメラに囲まれるなど米国流の撮影に最初は戸惑いつつも、楽しんで乗り切った。どんな状況でもめげない、くじけない。そんな姿勢は『さそり』の頃から変わらないようだ。