漫画家・倉田真由美(52)の夫で、映画配給会社エクストリームの宣伝プロデューサーを務める叶井俊太郎(56)が2月16日に亡くなった。昨年10月にはステージ4のすい臓がんであることを発表していた。
ここでは昨年11月に叶井氏にインタビューした記事を再公開し、がんを宣告された時の心境や標準治療を選択しなかった経緯などについて紹介する。(全2回の1回目/続きを読む)
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ご飯の量や内容によって体調が左右される毎日
ーー体調はいかがですか?
叶井俊太郎(以下、叶井) 朝から調子悪いんだよね。俺はうつ病になったかなと思ってんだよ。でも、そこにいる会社の人の話だと、うつ病じゃないみたい。
ーー変な夢とかイヤな夢を見たりは?
叶井 ないない。けど、そういうのあったらいいね(笑)。ただ、毎日夜になると、もうダルくて無気力になるわけ。立ち上がるのもめんどくさい。いまも立ち上がるのがキツいし。
ーーイライラしたりは。
叶井 全然しない。昨日、病院に行って先生に「俺ってうつ病?」って聞いたら「全然違います」って言われた。「うつ病の人は、まず病院に来れません」だと。
ーー食事は取れてますか?
叶井 食えてないんだよ、これが。
春にがんが大きくなって、臓器が圧迫されて食べたら吐いちゃったの。それで胃を半分切って食道と小腸を直結する手術をしたから、食べるのがダメになった。その手術で1ヵ月くらい入院して、30キロくらい体重も落ちたし。
9月下旬に退院してからは、昼飯とか晩飯の量とか食べた内容によって、ダルかったり、うまくいったり。毎日、試行錯誤してるよ。
85キロぐらいあった体重が58キロに
ーーそうしたなかで、食べられるものって限られてますか。
叶井 いまのところ、フルーツ、おかゆ、マグロの刺身。
ーー肉などは。
叶井 食えん。
ーー野菜は。
叶井 野菜も、ちょっと食わなきゃなと思うけど、いまいちダメだね。
ーータバコは吸っているんでしょうか。
叶井 吸ってる。1日、10本くらい。ちょっとやめてたけど、もう死ぬからいいんだよ。「好きなことやらせてよ」って。
ーー30キロ痩せて、いまは何キロに?
叶井 58キロ。
ーー座ってるからわかりづらいですが、身長は高かったですよね。
叶井 176とか177とか。体重も85キロぐらいあったんだけど。