漫画家・倉田真由美(52)の夫で、映画配給会社エクストリームの宣伝プロデューサーを務める叶井俊太郎(56)が2月16日に亡くなった。昨年10月にはステージ4のすい臓がんであることを発表していた。
ここでは昨年11月に叶井氏にインタビューした記事を再公開し、入院中に起こした自殺未遂や末期がん発表後に投げ掛けられた言葉、妻子への思いなどについて紹介する。(全2回の2回目/最初から読む)
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首を吊る前に飛び降りようとした
ーー入院中は自殺を図るほど辛かったそうですね。
叶井俊太郎(以下、叶井) 胃を半分切って、腹に管を入れて、胆汁を取り出す棒も腹から出てるわけよ。それが地獄で。マジで痛くて自殺しようとしたの。
個室だったからさ、誰にも見られないし、止められないじゃん。ベッドのまわりにコードとかいっぱいあるから、あれで何度もグルグル巻きにして、ドアノブに引っ掛けて座った。
でも、ダメなんだよね。失敗する。グダッてなって、ズポッて抜けちゃう。5回ぐらいやったけど、すべてダメだった。
俺、首を吊る前にも飛び降りようとしたのよ。看護師に「病院に迷惑かけられないから、あなたには言っておくわ。痛み止めやっても、この痛みが収まらないから死にたい」って。で、「屋上に上がれるところがあるから、今夜そこから屋上に出て飛び降りるから。いまこうやって説明しておけば、後でいろいろ調べられても、簡単に説明できるでしょ」と。そうしたら、先生とかいっぱい来て止められちゃってさ。「もう飛び降りできねえな」と思って、首を吊ろうとしたんだけど。
倉田さんに「もう死ぬわ」と言ったら…
ーー看護師や医師は「どうぞ」とは言えないです。
叶井 先生たちには悪いけど、ムカついたね。「自殺したいほど痛いのに、ちゃんと痛め止めをやってくれない、あんたが悪いじゃん」と。俺、胆汁の管やってから痛すぎて、1週間ぐらい一睡もできなかったしね。