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《追悼》妻・倉田真由美に「こんなこと続けられねえ。もう死ぬわって…」余命半年を公表した叶井俊太郎(56)が語る、入院中に起こした自殺未遂

叶井俊太郎氏インタビュー#2

2024/02/17
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 誰だか知らない人から「できることあったら何でもやります」って来たから、「マジで? じゃ、100万円くれますか?」って送ったら返事来ないね。さらに「何でもやるって言ったじゃん」って送ったけど、いまだに返事ないです。

「何でもやります」って、なんで簡単に言うんだろうな。俺は誰だか知らない相手だから「100万円くれ」って言えるんだけど。知ってる人には、「何でもやる」なんて言えないよ。

家族に対する遺言や手紙はない

ーー最初に医師から余命宣告を受けたとき、叶井さんが「へー、半年後に死ぬのか?」と他人事のように思っている横で倉田さんは泣いてたそうですけど、いまはどんな様子ですか。

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叶井 泣いてる。主に俺の記事を読んで泣いてるよ。「あんたらしい」とか言いながら。今回の本を読んでも泣いてるし。

 

ーー遺言状の作成など、終活はやっていますか。

叶井 遺言とか、家族に対する手紙はないね。遺産もねえしな。スマホのパスワードは、くらたまに教えたよ。何かあったら会社に連絡するとか、今回の本で対談した人たちが死んだら連絡してくれって言うから。死んだら、俺から連絡できないじゃん。

ーー夫婦で、戒名はいるのかとか、葬儀はするのかを話したりは。

叶井 そのあたりは、倉田さんに任せてるよ。葬式やるのかどうか知らんけど。

気になる映画の記事を出すのはやめてほしい

ーー漫画の続きと、未解決事件のノンフィクション本の新刊が読めないこと、来年の映画が見られないことには未練が残るとのことですが、気になる映画って。

叶井 『エイリアン』の新作とか。来年8月に全米公開って言われてもさ。俺だって、みたいじゃん。リドリー・スコットが褒めたとかさ。シリーズの生みの親が褒めてるなんて読むと「ちょっと勘弁してよ」って。

 シネマトゥデイとかさ、そういう記事を出すのやめてほしいよ。気になって、しかたがないじゃん。

ーー映画は見に行っていますか。

叶井 映画は見てる。この土日も行ってきたよ。『SISU シス 不死身の男』と『ドミノ』。六本木ヒルズにひとりで。ステージ4の末期がんで映画見てる人なんていないから。