「爆笑問題」や「ウエストランド」をはじめ、多くの芸人・タレントが所属する芸能事務所「タイタン」でマネージャーを務める八木順一朗氏。映像制作の仕事をするためにタイタンに入社するも、急転直下で爆笑問題・田中裕二氏のマネジメントを担当することになり、現在は映画監督、構成作家も兼任する異色のキャリアを築く同氏が明かす“芸人”と“マネージャー”の関係性の実情とは。(全3回の1回目/続きを読む)
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太田光代社長の“一言”
——タイタンには、どんな経緯で入社されたんですか?
八木 実はもともと「映画を作りたい」という想いがあって、大学では映像を学んでいたんです。そして、映画と同じくらいお笑いも大好きだったこともあって、卒業制作では芸人が主人公の作品を作ったんですよ。その中に有名漫才師の写真をたくさん出すという描写があって、いろんな芸能事務所に「写真を貸してください」と連絡をしていたんです。その時にタイタンの太田光代社長と話す機会がありまして、そのときは「実は爆笑さんが大好きなんです」って話をしたのが、そもそもの始まりですね。
当時、いくつかの制作会社からは内定をいただいていたんですが、どうしても映画づくりに関わりたいという思いが強くて、「制作会社に入っても映画を撮るのは難しいだろうな」とぼんやり感じていたんです。それなら、「いつか太田光さん(爆笑問題)が映画を撮るだろうから、そのときに近くでお手伝いできたほうが良いな」と直感的に思って。そこで、完成した映画のDVDを送る際に履歴書を同封したんです。