平成から令和にかけて、お茶の間の人気を博したお笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さん。2022年5月11日、61歳という早すぎる死に日本中が衝撃に包まれた。
突然の訃報から1年3ヶ月が経った2023年8月、上島さんと約30年間連れ添ってきた妻の上島光さんが、エッセイ『竜ちゃんのばかやろう』(KADOKAWA)を出版した。
「竜ちゃん(上島竜兵さんの愛称)は、困った一面すらキュートに見せちゃう愛されキャラだった」と語る光さんに、ふたりの出会いや結婚生活を振り返っていただいた。(全3回の1回目/続きを読む)
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最初の出会いは高校の「三年生を送る会」
――光さんが竜兵さんに初めて会ったのは、高校生のときだそうですね。
上島光さん(以下、上島) はい。私が在籍していた高校の「三年生を送る会」に、ダチョウ倶楽部がゲストとしてお祝いにかけつけてくれたんです。芸能活動をしていた私がその司会を務めることになったため、楽屋に挨拶をしに行きました。それが竜ちゃんとの最初の出会いです。
――竜兵さんへの第一印象は?
上島 テンション低いなって(笑)。というのも、集合時間が朝早かったんですね。だから眠かったんだろうな、と。そのときの印象は、それ以上でも以下でもなかったですね。
初めて2人で飲んだ時に告白され、付き合うことに
――そこからお付き合いすることになるまでの経緯を教えていただけますか。
上島 しばらくは、仕事現場で顔を合わせたり、芸人仲間として複数人で飲みに行ったり。「良くしてくれる先輩の一人」という感じでした。
あるとき竜ちゃんから、「肥後(克広)ちゃんと3人で飲みに行こう」と誘われて。でも、当日待ち合わせ場所に行ったら、「肥後ちゃんはお腹を壊した」と竜ちゃんしかいなかったんです。初めて2人で飲んで、「お付き合いしてください」と告白されました。そのときには竜ちゃんの人柄を知っていたので、“OK”をしたんです。
その後、肥後さんと会ったときに「お腹大丈夫でしたか?」と聞いたら、「嘘だよ、竜ちゃんが光ちゃんに告白したいって言うから、2人になれるよう仕組んだんだよ!」と教えてくれました。