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毎日同じ店をハシゴして月の飲み代は100万円超え

――一方で、何度注意しても直らない、困った一面もあったとか。

上島 はい。まず、スケジュールを全然教えてくれない! 大事な話をしたくても、朝に帰宅してそのまま仕事に行く日も多かったから、本当に困りましたね。私が怒ると「ごめんね」とは言うんですけど、その日の夜にはもう忘れている。他にも、大事な約束を守らないとか、毎晩のように後輩に奢るから、飲み代が月に100万円を超えるとか……。

――飲み代が月に100万円以上!?

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上島 行きつけのお店が何軒かあって、毎日同じ店をハシゴして飲んでいるんですよ。後輩全員分の飲み代を竜ちゃんが払っちゃうから、毎回とんでもない金額になって。「毎日同じ店に何軒も行く必要ある!?」って怒るんですけど、「ごめんごめん」と言うだけで全然話を聞いていないんです!

©山元茂樹/文藝春秋

 ただ、私が言っても全然聞かないくせに、先輩に言われたことはすぐに直すんですよね。

「もうこの人とはやっていけない」離婚を考えたことも

――先輩に言われて直したこととは、例えばどんなことでしょう。

上島 「着替えるのが面倒だから」という理由で、よくパジャマにしているスウェットのままで仕事に行っていました。私は「失礼だから、その格好では仕事に行っちゃだめだよ」と何度も念を押したのに、竜ちゃんは聞かずに着の身着のままで出かけていました。

 でもあるとき、仕事でタモリさんとご一緒したときにスウェットのままで行ったら、「そんな格好で来るなんて、夢がないぞ!」と怒られたそうです。そしたら、次にタモリさんとご一緒するとき、竜ちゃんはぴしっとスーツを着ていって。それを見たタモリさんから、「お前、極端なやつだな」と言われたと聞きました(笑)。

©山元茂樹/文藝春秋

――話を聞いてくれない竜兵さんに、嫌気が指したことはないのでしょうか?

上島 たくさんありますよ! 「もうこの人とはやっていけない」と、離婚を考えたこともあります。

 でも、それ以上に素敵な一面がたくさんあるんです。私の祖母の介護が必要になったとき、「うちでお世話をしたいんだけど」と竜ちゃんに相談したことがあって。竜ちゃんは、迷わず快諾してくれました。他にも、私の甥っ子や姪っ子をすごくかわいがってくれたり。私が掃除や洗濯をしたら、「いつもありがとう」って言ってくれたり。

 あと、私が本気で怒ると、必死に「ごめんなさいごめんなさい!」と言って謝るんです。その姿が面白くて、だんだん笑えてきちゃうんですよ。そのうちに、「何で私、こんなに怒っていたんだっけ?」と分からなくなってくるんです。多分竜ちゃんは、『男はつらいよ』で渥美清さんが演じていた、寅さんと同じ魔法が使えるんだと思います。