1ページ目から読む
2/3ページ目

ネットでネガティブになり、パニック障害に

――2017年に結婚され、2018年には第一子を出産されます。そして昨年、お子さんが自閉症であることをブログで発表され、反響を呼びました。

愛川 子供が他の子と違うのではと違和感を感じたのは2歳頃でした。「逆さバイバイ」(手のひらを反対向きでバイバイする)やつま先立ち歩きしているのが気になり出して。ちょうどコロナ禍の時期で、誰にも相談できない。夫は「気にしすぎだよ」という感じで一人で悩んでいました。

 心配になって毎晩ネットでいろいろと検索するんですけど、悪い情報が目についてどんどんネガティブになっていく。そうやって悩んでいると「いま自閉症は治る」とか、どんどん怪しい情報をクリックしたくなっちゃうんです。そうすると怪しい商品を売ったりするサイトにたどり着いて、またそこで病んでしまう。ネットは良くないですね。どんどんネガティブになる中で、私自身がパニック障害になってしまいました。

ADVERTISEMENT

©杉山秀樹/文藝春秋

――心配ごとがある時、ネットの情報でよりネガティブになることは多いですよね。愛川さんはそこからどう立ち直られたんですか。

愛川 パニック障害になったので病院に行くと、先生から「体を動かした方が良い」って言われました。まだコロナ禍でしたけど、夫がパーソナルトレーナーをしていたので「一回見てくれる」と言いました。実はレスラー時代もウエイトトレーニングはやってなかったんです。

 出産したこと、あとメンタルも落ちていたこともあって、最初はちょっと動くだけでも息切れして、何もできなくてすぐ横になってました。でも運動習慣自体は自分にはあっていて、汗をかくこと自体がストレス発散になって。筋力がついたというのもあるのですが、マインドがポジティブになっていきましたし、検索もしなくなっていきました。

「ベストボディ・ジャパン」でグランプリに

――そこで筋トレを始めたことが、後にフィットネス大会に出場することに繋がったわけですね。

愛川 そうです。大会に出た直接のきっかけは、自分のYouTubeの企画でエステでダイエットをしようというもので、46キロまで痩せることができて、そこで自信を持ったので筋トレを始めたという感じです

――そして2022年に出場した「ベストボディ・ジャパン」ではフィットネスモデル部門でグランプリを獲得します。

愛川 初出場で優勝することができて、そこも自信になりました。私は自分でゴールを決めて、そこに向けて突っ走るというのが一番向いているんだなと思います。逆に目標がない時が一番駄目なので、大会の出場は良い目標になったんじゃないかなと思います。