3月10日(日本時間3月11日)に授賞式が開催される米アカデミー賞。今回は長く続いたアメコミのブームが去り、「楽しめる良作」が多数ノミネート。年に一度の「映画のお祭り」の主役になる作品は⁉ 『週刊文春CINEMA』2024春号より、アカデミー賞を熟知した3名による予想座談会を一部抜粋して公開します。

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町山智浩 
映画から政治まで、アメリカ文化に精通。受賞予想は国際長編映画賞『関心領域』、長編アニメーション賞『君たちはどう生きるか』、視覚効果賞『ゴジラ-1.0』

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猿渡由紀 
現地の映画ライター間の評価も踏まえて予想。受賞予想は国際長編映画賞『関心領域』、長編アニメーション賞『君たちはどう生きるか』、視覚効果賞『ザ・クリエイター/創造者』

Ms.メラニー 
アカデミー賞予想の「楽しさ」の伝道者。受賞予想は国際長編映画賞『関心領域』、長編アニメーション賞『君たちはどう生きるか』、視覚効果賞『ゴジラ-1.0』

過去の流れを踏まえると国際長編映画賞は決まり

渋谷のトイレ清掃員の日常を描く『PERFECT DAYS』。監督・脚本:ヴィム・ヴェンダース、主演:役所広司 ⓒ 2023 MASTER MIND Ltd.

メラニー 国際長編映画賞は『関心領域』で決まりですね。

猿渡 作品賞、監督賞、脚色賞にも入ってますから。『パラサイト』も『ドライブ・マイ・カー』(21年)もですけど、外国映画でこれを達成して獲らなかった作品はないので。