派閥の政治資金パーティをめぐる裏金事件の余波がいまだ収まらない自民党。そんな中、自民党総務会長の森山𥙿衆院議員(78)が代表を務める政治団体「近未来政治研究会」についても、政治資金規正法違反(不記載)の疑いがあることが「週刊文春」の取材で分かった。
岸田首相からの信頼も厚い森山氏
現在衆院7期目の森山氏。岸田文雄首相との“すきま風”が囁かれる茂木敏充党幹事長とは対照的に、岸田首相とサシで会食するなど、信頼も厚い。
「森山氏は党の政治資金問題調査チーム座長を務め、政倫審でも野党との調整や出席者の意向確認などを担った。ただ、出席を検討していた安倍派幹部の下村博文氏などの更なる政倫審開催については、『検察庁の捜査が終結している以上、これ以上議員を表に立たせてもしょうがない』と慎重な立場です」(政治部記者)
裏金調査の司令塔と言える森山氏。ところが――。森山氏が領袖を務め、一連の裏金問題を受けて今年1月に解散を宣言した派閥「近未来政治研究会」(森山派)。この政治資金収支報告書を精査すると、不可解な点が浮上するのだ。
2022年4月15日、近未来政治研究会は都内のホテルで、派閥の政治資金パーティ「近未来政治研究会と語る集い」を開いた。森山氏の地元・鹿児島県の政治団体「鹿児島県建設政治連盟」の収支報告書には、このパーティについて、同年4月13日付で130万円分のパーティ券を購入した記載がある。しかし、近未来政治研究会の収支報告書には、この130万円分の収入についての記載が見当たらないのだ。