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新井恵理那アナの「グッド!モーニング」降板騒動を元テレビ朝日法務部長が解説 8年出演したのに「産休→フェードアウト」は寂しすぎる

新井恵理那アナの「グッド!モーニング」降板騒動を元テレビ朝日法務部長が解説 8年出演したのに「産休→フェードアウト」は寂しすぎる

2024/03/14
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新井さんだけが降板について発言、番組側はコメントなし

 今回のように、新井さんだけが降板について発言し、番組側はコメントなく静かにホームページの画像だけ消去するのは出演者を大事にしていないと思われてもおかしくない。

 番組の内部で実際に何があったかはわからないが、新井さんを巡っては昨年4月16日の結婚発表後、翌朝の「グッド!モーニング」番組内で自身の結婚のニュースを長時間にわたって伝えて一部から批判されたとも報じられたため、このことが遠因だった可能性はある(ただこれは新井さんではなく、番組演出側の問題だと思う)。

本人インスタグラムより

 また昨今の番組制作費削減も新井さん降板の理由の1つであろう。今年2月に発表されたテレビ朝日ホールディングスの第3四半期決算ではテレビ放送事業の営業利益は前年同期比約45%減となっており、出演料が発生するフリーの出演者を削減して局アナに変える動きが出るのは自然な成り行きだ。

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 出演者に降板を告げるのはとても大変な作業なので、産休中に降板という形で出演者を切り替えるのは、番組側にとってみれば「合理的な方法」だったのかもしれない。

 とはいえテレビは公の電波を預かって放送する以上、その価値観を世に伝える姿勢が必要だ。細かな表現の規制よりも、女性が出産によって仕事を失わ「ない」という姿勢を示すことこそが真の意味でのテレビの「コンプライアンス」であろう。

 たとえば同じテレビ朝日でも、「激レアさんを連れてきた。」では、産休・育休中の弘中綾香アナウンサーの「代役」を週替わりで話題にし続けることで、弘中アナの「復帰待ち」を温かく盛り上げている。

 昨今問題となっている少子化の根底には、「子供ができたら、仕事や人生設計にマイナスの影響があるのではないか」という躊躇も影響しているのではないか。それを解消していこうというメッセージを発するのはテレビの役割の1つだと思う。

「フェードアウト」は、寂しい。

新井恵理那アナの「グッド!モーニング」降板騒動を元テレビ朝日法務部長が解説 8年出演したのに「産休→フェードアウト」は寂しすぎる

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