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新井恵理那アナの「グッド!モーニング」降板騒動を元テレビ朝日法務部長が解説 8年出演したのに「産休→フェードアウト」は寂しすぎる

新井恵理那アナの「グッド!モーニング」降板騒動を元テレビ朝日法務部長が解説 8年出演したのに「産休→フェードアウト」は寂しすぎる

2024/03/14
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 ところが4日後の報道が出てから再度見てみると、もう新井さんの写真は番組ホームページからなくなっていた。

 一連の経緯を振り返って気になるのは、新井さんの降板について番組側から何も公式コメントが発表されていない点だ。8か月前から新井さんが番組に出演しなくなったのは「産休」という“お休み”のはずだった。しかし公式発表もないままに、ホームページからいつの間にか存在がなくなっている。

出演者のページからは新井さんの写真が削除されている

 実は産休中の女性出演者が、いつの間にか降板になっているケースはこれまでも繰り返されてきた。私自身が過去に出演していた情報番組でも、女性出演者が最後のスタジオ出演で「産休後は元気に帰ってきてくださいね」と声を掛けられたきり、いつ帰ってくるのだろうと思っているままに数年が経ち、そのまま番組自体がなくなって結局戻ってこなかったケースを経験したことがある。

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 局アナの場合は会社員として守られているので他番組に異動してまた頑張ることもできるが、フリーのアナウンサーだと本当にただ仕事を失ってしまうことになる。

これでは誰も安心して産休を取れなくなってしまう

 それでなくともアナウンサーの競争は厳しく、限られた番組出演枠を争う立場にある。2016年には、フリーアナウンサーの高島彩さんが第二子出産後わずか1か月で番組に戻り「スピード復帰」と驚かれたこともあったが、そうしないと番組の仕事が守れないという危機感があったのかもしれない。

 しかし「産休」の後にきちんとした説明もなくなし崩し的に降板するケースが多発する現状は健全な姿とは思えない。それでは誰も安心して産休を取れなくなってしまう。

本人インスタグラムより

 もちろん、新井さんが産休中に色々考え自分から降板を望んだということなら尊重されるべきだが、そうだとしても番組は公式に新井さんの降板を発表し、その中で新井さんのコメントなども紹介しつつ、これまでの出演へのねぎらいの言葉をかけて区切りをつけるのが自然だろう。