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 離婚の責任は全面的に私にあるとして、彼女に慰謝料を支払った。そして婚姻期間に築いた財産が共有財産であることを認め、その半額を彼女が受け取るべき財産と認定して、将来にわたり、その金額を分割して支払うことに同意した。彼女は「住まいを探さないで」と言って出て行った。

元電通マンの「悲痛な末路」

 私は住んでいたマンションを売却して、売却益を彼女の口座に振り込んだ。だが、「共有財産に見合うお金を分割で支払う」当ては私にはもうなかった。形ばかり数回、振り込むと、私の手元に金は残っていなかった。

 数カ月間、私は新しい仕事を探し続けた。そして、思い知った。広告代理店の営業あがりの60に近い人間が求められる職場などほとんどないことを。

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写真はイメージ ©getty

 すでに眠れなくなり、睡眠導入剤と向精神薬に頼っていた私はさらに落ち込み、精神を病んだ。

 いくつかのカードローンが払い切れなくなり、弁護士のもとに駆け込んだ私は自己破産した。