安倍派(清和会)の裏金問題を巡り、野党が参考人招致を求めている森喜朗元首相(86)が2月下旬、萩生田光一前政調会長(60)らと食事会を開いていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。
国政引退後も派閥運営に強い影響力
1998年12月~2000年4月、2001年5月~2006年10月、清和会の会長を務めていた森氏。2012年に国政を引退後も派閥運営に強い影響力を持ち続け、安倍晋三元首相が2022年7月に亡くなって以降は、萩生田氏や西村康稔前経産相ら“5人衆”を自身の支配下に置いてきた。
「キックバック問題は森氏が派閥会長だった時代から始まったとの指摘があります。そうしたことから、野党は森氏の参考人招致を求めている。森氏と折り合いの悪い下村博文元政調会長も衆院政治倫理審査会に出席する意向を示しており、森氏の関与を明かす可能性が取り沙汰されています」(政治部デスク)
不起訴から約1カ月後の食事会
そうした中、森氏は2月下旬、萩生田氏らと食事会を開いていた。
「森氏は5人衆の中でも、萩生田氏を高く評価していました。地元・北國新聞のインタビューで『総合力は最も高い』と述べていたほどです。萩生田氏も人一倍、森氏のことを慕ってきました。特捜部の捜査が始まっていた昨年12月3日には、森氏と萩生田氏は一緒にラグビー観戦もしています」(安倍派関係者)
特捜部の捜査は1月19日、萩生田氏ら5人衆を不起訴として事実上、終結。森氏が萩生田氏や衆院の若手議員らと食事会を開いたのは、その約1カ月後のことだった。