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「事務所の方はオッケーって言っていたので…」芸能界からセクシー女優に転身した矢埜愛茉が振り返る“精神的に追い詰められた”アイドル時代

矢埜愛茉インタビュー #2

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――芸能界に憧れを持ち続けて努力も惜しまなかった矢埜さんにしては、ずいぶん大胆な転身ですね。お仕事は楽しかったですか?

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矢埜 もともと喋るのが好きなタイプなので、お仕事自体は楽しかったです。ただ、お酒をたくさん飲まないといけないので、体への負担が心配でしたし、生活も夜型になって、体力的に長く続けていけそうにはなかったですね。

 ちょうど同じ頃、「社会にいる人はどんな仕事をして、どれくらいのお給料をもらって、どんな生活を送っているんだろう?」「生きていくうえで基本的な社会人経験をしておけば必ずなにかの役に立つだろう!」などと考えていたこともあって、21歳のときには、知り合いの紹介で広告関係の一般企業に就職しました。

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一般企業へ就職をするも…

――就職先ではどんなお仕事を?

矢埜 事務作業を担当していました。ただ、毎朝同じ時間に出社して、ランチもオフィスで食べて、一人で黙々と作業して……の繰り返しが今度はストレスになってしまって。ちょっと鬱っぽくなってしまったんですよ。会社にも行けなくなってしまって、家ではスマホの電源を落として電話を取れないようにしているような状態。一度病院でカウンセリングも受けました。

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 同期の仲の良い同僚は「気が向いたらでもいいからおいでよ」と声をかけてくれたり、フォローしてくれていたんですけど、そのときに「本当に自分のやりたい仕事は何なんだろう?」と考えてみると、「日々刺激的な芸能の仕事のほうが自分に向いている」と改めて気づいて、退職を決意しました。

――では、そこからはまた新たな事務所に?

矢埜 そうですね。結果的にお昼の仕事は1年ほどで辞めて、また新しい事務所に所属させてもらうことにしました。