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 花粉を家に入れたくないあまりに窓を閉め切って生活している人も少なくありませんが、どんな季節であっても、室内の「空気環境」を整えるための適切な換気は必要です。

 そもそも住まいの空気というものは、一見きれいに見えて、建材や家具から発生する化学物質、ダニの死骸やカビの胞子、タバコの煙や調理による油煙、水蒸気、排泄物臭、衣類や寝具から出る繊維クズなどといった、多様な微粒子で汚れています。

 私たちが吐く呼気の二酸化炭素も空気を汚す原因の一つ。換気せずにいると酸素が供給されず、部屋の中の二酸化炭素濃度が上がってしまいます。花粉を恐れて換気を怠り、これらの汚れを軽視するのは決して得策ではありません。

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換気を怠ると、アレルギー症状を引き起こしてしまうことも ※写真はイメージ ©AFLO

換気は花粉の飛散が少ない朝に

 さらに、「家の中に入ってしまった花粉を外に出す」という意味でも適切な換気は重要。持ち込んでしまった花粉が、私たちが動くことによって舞い上がり、部屋の空気に含まれたものが換気によって飛んでいくからです。花粉シーズンでも、飛散の少ない朝の時間帯などに行いましょう。

 その際、ただ窓を全開にするのではなく、網戸やレースカーテンを閉めた状態で換気すると、花粉の侵入を減らすことができます。また、空気清浄機の吸気側を窓に向けて稼働させることも有効です。

花粉シーズンであっても窓を2か所以上開けて自然換気することがおすすめ。花粉の飛散が比較的少ない朝に、網戸やレースカーテンをしたまま窓を開けると、家の中に侵入する花粉の量を抑えることができる ※写真はイメージ ©AFLO

 うららかな春の陽気に反して、私たちの気持ちを沈ませてしまうのがつらい花粉症。少しでも症状を和らげるためにも、ポイントを押さえた家事・掃除を、無理のない範囲で心がけてみてください。