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せっかく開成高校に入ったのに“2度目の留年の危機”…それでも長男を「東大合格」に導いた料理研究家・みきママの子育て術「小さい頃から塾に行かせるよりもやったほうがいいことがあります」

料理研究家・みきママインタビュー #1

2024/03/27
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みきママ 長男の高校受験のときくらいから、脳に良い栄養素を食事に取り入れることを意識してきました。私にできることはそれくらいだと思ったんです。

 記憶力アップを助ける「レシチン」、精神を落ち着かせる「カルシウム」、免疫力を整える「ビタミンC」を含む食材を毎日使うようにしました。この3つさえ押さえておけば、毎日のお弁当が組み立てやすいです。「レシチン」は卵や大豆加工食品、「カルシウム」はししゃも、サバ缶、「ビタミンC」はミニトマトやブロッコリーなど、食材をいくつか覚えておくと、スーパーで安くなっているときにサッと買っておくことができます。

 長男が好きだったおかずの1つは「シシャモフライ」。最初は「なんだ魚か」と言われたんですけど、簡単に作れるタルタルソースが美味しいので大喜びで食べてました。

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遥人さんの大好物のシシャモフライ弁当
(画像:『みきママの東大合格弁当』より)

――幼児期の教育では、どんなことを意識していましたか?

みきママ 読み聞かせとかは全然やってこなかったんですが、「絶対に一緒にご飯を食べる」ことだけはやってました。私自身は実家がラーメン屋で親が忙しかったので、食事はいつも弟と2人きりで寂しかった。「もっと母に話を聞いてほしかったな」という思いがありました。

 食事のとき、子供は一番よく喋るんです。話を聞くときは聞き役に徹しています。私が何か言うと、今の子はすぐ「昭和の考えでしょ」「それってあなたの感想ですよね」みたいなこと言うんですよ。だから「ちょっとおかしなこと言ってるなあ」と思っても、うんうんと聞くようにしています。

「子供の生きていく力」を育てる方法

――職業柄、お子さんが小さい頃から家で一緒に料理をしていたのですか?

©細田忠/文藝春秋

みきママ 一緒に買い物をするところからやってました。材料を揃えるところから始めるとカレーライスを作るだけで3、4時間かかるので子供はぐったり疲れるんです。「料理を作るのは大変だから残したらいけないんだ」と思うようになったみたいです。

 あと、私の教育方針はとにかく挨拶ですね。元気良く言えるまで練習したり、謝るときは「もっと悲しそうに!」と指導してました(笑)。玄関掃除、トイレ掃除、洗濯物を畳むのを子供に任せたり。生きていく力をつけるには、小さい頃から塾に行かせるよりも親と一緒に家事や料理をした方がいいんじゃないかなと思います。

せっかく開成高校に入ったのに“2度目の留年の危機”…それでも長男を「東大合格」に導いた料理研究家・みきママの子育て術「小さい頃から塾に行かせるよりもやったほうがいいことがあります」

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