生き残るために行っていた“工夫”とは?
コロナによって風俗嬢の働き方は大きく変わってしまった。デリヘルやソープランドなど、一般的な風俗店は完全出来高制で、お客が減るとダイレクトに収入が減る。お客が半減したなかで収入を維持させるためには、長く待機してお客を取る、もしくは直引きするか。直引きとは、お客さんと店を通さずに会って稼ぐこと。風俗嬢たちは、それぞれ工夫しながら生き残りを図っている。
一方、ピンサロやキャバクラは店舗型の営業で時給制だ。女の子たちは店側に管理されている。店の支出は人件費がほとんどで、出勤日数や働ける時間を減らして調整する。お客が半減すると、女の子たちの働く時間も半分に減らされて時給制のキャバ嬢やピンサロ嬢たちは、コロナの影響をモロに受けている。恭子さんが勤めるピンサロは、若い女の子は現状維持、売れない女性や年配女性の勤務時間が減らされているようだ。
時給2300円、16時間連続勤務
「上京してすぐデリヘルで働いて、それからピンサロに移った。いろんなピンサロで働きました。回転系の店でみっちりやっていたときは、朝7時~23時の通しとか。時給2300円くらいだったかな。休憩なしの2300円×16時間で、日当はまぁ3万6000円くらい。夏休み中はそれを週5日とかやって月収は70万円くらいでした。そこまでやると、さすがに疲れます。ずっと誰かと性行為をしているので、本当にキツイです」
ピンサロは隣にいる男性客の男性器をおしぼりで拭いて、口淫し、射精に導く。フィニッシュは女性の口内なので、まさに精液まみれとなる。
東京のピンクサロンは2回転、3回転の制度があり、ピンサロ嬢たちはひたすら口淫という過酷な労働になる。
「回転系の忙しい店だと、本当に1日100人とか。キツいです。回転だからバックが付かないので、モチベーションが上がらない。余計にキツい。どんだけフェラをやらされても、報酬は時給だけ。普通、ピンサロって1人付いたら時給とは別にプラスいくらっていうところが多いけど、回転系の店はもともとの客が払う金額が安いから、女の子にバックが入らない。私がいたところは、そういう条件の悪いところ。だから、今の大塚では回転なしの店でやってます」