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7割以上の会議で職員が出張

 札幌市に会議や出張回数について問いあわせたところ、こう回答があった。

「(とくに長谷川氏の関心の高い)GX(グリーントランスフォーメーション)推進部門である『プロジェクト担当部』が長谷川岳参議院議員同席のもとで開催した会議は、(23年6月以降で)37回です。そのうち、札幌市職員の出張を伴って開催された会議は26回となります」

 つまり、実に7割以上の会議で、職員が出張をしていたのだ。職員はわずか10カ月間で26回にわたって長谷川氏との打ち合わせのために東京へ出向いていたことになる。さらに、市の回答によれば、特に昨年7、8月はともに月4回の会議が行われ、その4回とも出張を伴うもの。昨年9月は7回の会議のうち5回が出張を伴うものだったという。

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 出張での説明と膨大な量の資料作成を求める長谷川氏。だが、そもそも長谷川氏は北海道選出の国会議員の1人に過ぎず、本来、札幌市役所の職員にそうした要求をする立場にはないはずだ。元総務官僚で政策コンサルタントの室伏謙一氏はこう指摘する。

高圧的な言動が告発された長谷川氏(長谷川氏のFacebookより)

「国会議員のために自治体職員が資料を作る、ということはままありますが、職員たちは地方公務員法第35条により本来の職務に専念する義務があると定められています。度を越した量の資料を長谷川氏のために作成しているとなると、職員たちは長谷川氏に多くの時間を割くことで、地方公務員法違反とみなされる恐れがある。長谷川氏は違法状態を強いていると言えるでしょう」

 改めて長谷川氏に書面で見解を尋ねたが、期日までに回答はなかった。

週刊文春 電子版」では、長谷川氏による“恐怖の出張要求”についての複数の札幌市役所職員の証言や、新たに分かった飛行機内での“カスハラ”疑惑、長谷川氏が直撃取材に語ったことなどについて詳報している。

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