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「アームの力、弱すぎだろ!」

 ゲームセンターの定番であるクレーンゲームに関するクレームにも堪えているのだとか。

「一番寄せられるのは、『もう〇〇円も使ったんだけど取れなくって……』という相談ですね。私が働いていた店では、1度目はとりやすい位置に商品をずらしてあげます。もう1回言われたら、景品の仕入れ値の3倍ほどの額を使ってもらえていたら、あと数百円も使えば確実に落ちるような位置まで移動させていました。

 でも、中にはほとんどプレイしていないのに、あたかもかなりお金を使ったように振る舞う人も。僕らはずっと台を見張っているわけではないにしろ、プレイ時間やお客さんの技術を見れば、実際にどのくらいの金額を使ったかはだいたい予想がつく。本当にたくさんプレイされた方と同じ対応をするわけにもいかないですし、苦慮しています」(前出・ゲームセンター店員の川村さん)

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※写真はイメージ ©beauty_box/イメージマート

 店員へのクレームも多いのだという。

「『アームの力、弱すぎだろ!』といった声が特に多い。確率機といって、プレイ数に応じてアームの力が強くなっていくタイプの機種のことが大半です。大手ゲーム会社のクレーンゲーム機でも採用されていて、僕らが意図的にいじるようなものではないので、勘弁してもらいたいですね。

 他には商品を獲ったあとになって『別の色がよかった』とお願いされることも。ただ、獲得後の景品の交換は『二次交換の禁止』といって、法律で禁止されているため、対応できないことも分かってほしいです」

 店によってはあまりにひどいクレーマーは出禁にするケースもあるとのこと。適度にマナーを守ったプレイが求められる。

プリクラの中で下着姿になる女性も

 東京都内のゲームセンターに4年間勤める神埼志乃さん(仮名・28歳)が明かしてくれたのは、モンスター級の“ヤバい客”だ。

「プリクラ機の中に、袋に入った小さなタッパーが置かれていたことがあったんです。中にはなんと、人間のモノと思われる排せつ物が……。急いで監視カメラを確認すると、スーツ姿のサラリーマンが一瞬だけ出入りする姿がありました。あまりの手際のよさに、他の店でも同じことをしているんじゃないかと恐怖を感じました」

「小さなタッパーに入った排せつ物が置かれていたことがありました」(都内のゲームセンターに勤める神埼さん)※写真はイメージ ©GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート

 プリクラにまつわるトラブルでは、こんなケースもあるという。

「ハロウィンやクリスマスのシーズンになると、撮影ブースの中で下着姿になる女性のお客さんがいるんです。カーテンの隙間から着替えているところも見えますし、特別な日でテンションが上がる気持ちもわかりますが、過激な行動は控えてほしいですね」

 ゲームセンターは、誰もが気軽に訪ねられる場所だからこそ、店員や他の客へのマナーを心得ておくべきだろう。