ドジャース・大谷翔平の右腕だった水原一平氏の違法スポーツ賭博報道から約3週間。胴元に対する6.8億円もの送金に関する数々の疑問は残されたままだ。

韓国での開幕戦に先立ち行われた会見。硬い表情を浮かべる水原氏(左)©時事通信社

 この疑惑をスクープした米スポーツ放送局ESPNは、報道後、水原氏への取材の経緯を公開。その中で不可解な点として注目を集めたのが、大谷の「危機管理担当広報」の動きだった。

「ESPNは『(現地時間の)3月19日にESPNが水原氏に対して行った90分間の電話取材では、(危機管理担当)広報も同席した』と報じました。その取材の中で水原氏は、違法賭博の胴元への巨額の送金について、“大谷の同意のもとで行われた”という趣旨の発言をした。しかし水原氏は翌日になって発言を撤回しました。そのため、『危機管理担当広報がついていながら、なぜ水原氏がメディアにウソの説明をするのをスルーしてしまったのか』と批判が上がったのです」(スポーツ紙記者)

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 じつは、この危機管理担当広報の名前はあまり伝えられていない。「週刊文春」4月4日発売号と、現在公開中の「週刊文春 電子版」では、この「危機管理担当広報」が、パブリシスト(プロ広報)のマシュー・ヒルチック氏であることを報じた。

               マシュー・ヒルチック氏(事務所HPより)

「ヒルチック氏は、ESPNの取材を受けて急きょ雇われた人物です。彼はスキャンダルに見舞われたハリウッドスターの“危機対応”にあたることが多く、これまで元妻との裁判で揉めたブラッド・ピットやジョニー・デップを担当してきました」(米在住のスポーツライター・梅田香子氏)

 フォーダム大ロースクールを経て、ニューヨーク州の弁護士資格を取得していることから、小室圭さんの先輩にもあたるヒルチック氏。

 そんなヒルチック氏は、大谷の「危機管理担当広報」としてどのような働きをしたのか。取材を進めていくと、「チーム大谷」が初動でつまずいた理由が見えてきた――。

週刊文春 電子版」では、事情をよく知る関係者が明かしたヒルチック氏の「失敗」、同氏が騒動について周囲に漏らしていた本音、「チーム大谷」が同氏の名前を積極的に発信していない理由などについて詳報している。

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