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「オオタニはウソをついている?」大谷翔平(29)の会見後もアメリカ人がモヤモヤしてしまうニッポンでは報じられない“4つの理由”

2024/03/28
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 水原氏の違法賭博スキャンダル発覚後初めて、大谷翔平選手が記者会見を行った。大谷選手サイドの沈黙は、信じられないような疑念や憶測を生んでいたので、大谷選手自身が口を開いた意味は大きい。

 会見で、大谷選手は「一平さんが僕の銀行口座からお金を盗んでいた。彼はウソをついていた」と、自身は水原氏が違法賭博をしていたことやその借金の支払いに自身の口座から送金していたことなど何も知らなかったと、終始、清廉潔白を主張した。大谷選手の主張は、アメリカではどのように受け止められたのか?

潔白という説明は納得がいかない

 ニューヨーク・ポスト紙のジョエル・シャーマン記者は「彼(大谷選手のこと)が“愚かなショウ”であると思えば、ピート・ローズ事件(ローズ氏が野球賭博容疑で球界から永久追放された事件)や1919年のブラックソックス事件(MLBのワールドシリーズで起きた賭博絡みの八百長事件)以降、大きな賭博スキャンダルが起きなかった球界の最大のスター(大谷選手のこと)の言うことは納得が行く。大谷選手の今の(記者会見での)説明を考えてみると、彼は要するに、自分が騙されやすく、バカだと言っているのだ」と水原氏が何をしているか全く気づいていなかった大谷選手は愚か者だと断罪し、大谷選手の潔白という説明は納得がいかないと述べている。

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 同氏はまた大谷選手の10分間にわたるスピーチは、記者が質問できなかったことから記者会見とは呼べないと批判した。

©時事通信社

 USA Today紙のボブ・ナイチンゲール記者もまた記者会見に不満を持った様子だ。

 同記者は記者会見について「暴露された暗い秘密も、刺激的な告白も、謝罪もなかった」と述べ、さらに、今後の調査を踏まえつつ、

「もし、オオタニが全く関与していないことが証明されれば、単純に友人を信じてしまうナイーブな人物だと同情されるかもしれない。オオタニが賭博について知っていたことが判明した場合は、コミッショナーのロブ・マンフレッドがペナルティーを科す権限を持っているが、野球の試合で賭けが行われていなかった場合は罰金が科されるくらいだろう。

 しかし、たとえオオタニに罰金が科されるだけになったとしても、それは間違いなく彼の評判を曇らせ、ワールドシリーズ勝利を目指すドジャースに支障を与えるかもしれません」

 と大谷選手が関与していないにせよ、今回の水原氏のスキャンダルが、大谷選手の評判やドジャースのパフォーマンスに影を落とす可能性があると予測している。

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