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アメリカ野球の傷心は映画にも
シューレス・ジョーやバック・ウィーヴァーなど、実は潔白だったのではないかと思われる選手が処分に含まれていたこともあって、この事件はアメリカの野球好きにとって大きなトラウマとなった。
先に触れた『エイトメン・アウト』や『フィールド・オブ・ドリームス』(1989)といった映画を見ると、選手や観客の心理的外傷がつぶさに描かれていることに気づかされる。アメリカ野球にハートブレイク(傷心)が付随していることの証明だが、やはり胸が痛む。
ホワイトソックスは、21年以降、長い低迷期に入った。ア・リーグのペナントからは1959年まで遠ざかり、つぎにワールドシリーズを制したときは、2005年になっていた。1917年から数えると、実に88年ぶりの戴冠だった。オジー・ギーエン監督が率いるそのチームには井口資仁二塁手がいた。
ホワイトソックスの本拠地、旧コミスキー・パークの取り壊しが決まった1989年、ふたたび全米をゆるがす賭博スキャンダルが起こった。
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本記事の全文は「文藝春秋 電子版」に掲載されています(大谷翔平はどうなる?「MLBの黒歴史」から考える賭博騒動の行く末)。
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大谷翔平はどうなる?「MLBの黒歴史」から考える賭博騒動の行く末