黒田たちは意外と柔らかい態度で、むしろ俺に助けてほしいと言ってきた。
なんでも、3人はYouTuberとして活動を始めたところだという。チャンネルの軸は、3人の更生ストーリー。詐欺の被害者にこれから返金していくらしく、その過程を撮影してYouTubeで公開するという。俺にはその撮影を手伝ってほしいということだった。
「お互い和解して、協力しながら真っ当に稼いでいこう！」
黒田たちはそんなことを言った。
連中のやってきたことは、決して許されるものではない。
だが、誰にだって失敗や間違いはある。
本気で更生したいというなら、俺も手を貸したい。それにYouTuberとして活動していく上で、きっと黒田のビジュアルは活かせるはずだという思いもあった。
黒田たちと協力することに
俺は黒田の提案を受け入れた。
そうして、俺はそれから黒田たちと頻繁に顔を合わせるようになった。
だが、親しくなっていく中でも、どこかで不安は感じていた。彼らは簡単に人を騙したり、脅迫したりする連中だ。
「更生する」という言葉をどこまで信じたらいいのか。俺は自問自答を繰り返しながらも、黒田たちのYouTubeに協力していったのだった（なお、のちにKENZO氏は裏切られ、彼らから拉致監禁、暴行を受ける。さらにその後日、黒田氏、三浦氏、八林氏は詐欺容疑で逮捕された）。
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