そんな元気一杯の印象が強いものだから、高校入学式で記者の質問に落ち着いて堂々と答える悠仁親王の姿をテレビやネットで見て、立派に成長されたものだと感慨はひとしおだった。
宮内庁によると悠仁親王は、バドミントン部に入部し、現在は、上級生やコーチのアドバイスを受けながら基礎体力作りのトレーニングやバドミントンの基本ステップなどを練習している。
7月下旬、長野県で行われた2泊3日の学校の宿泊行事に参加した。自宅のある赤坂御用地で野菜作りや稲作に取り組み、この夏はオクラやスイカを栽培した。悠仁親王は小さい頃から昆虫好きで知られており、09年11月の記者会見で秋篠宮は「結構虫に興味が出てきまして、庭でカブトムシを見つけたり、カマキリを見つけたりして、それを毎日何回か眺めるというか、一緒に遊ぶことを楽しみにしているようでした」と紹介した。
夏になると両親と一緒に御所に出掛け、天皇、皇后(現在の上皇夫妻)に挨拶した後、皇居の森で昆虫採集を楽しんだこともある。現在もトンボ類の生息環境の調査を熱心に続けている。
22年7月には、両親と一緒に「全国高校総合文化祭東京大会」(とうきょう総文2022)の総合開会式に出席するなど、同世代の高校生たちと交流を深めた。将来の悠仁親王について紀子妃は文書でこう答えた。「国内外において様々な分野で学ぶ人々や社会で働く人々とも交流し、広い視野で世界を見ていけるようになってほしいと思っております。そうした中で、自分のテーマを見つけ、探究しながら、自分の進む道を拓いていってくれればと考えております」。悠仁親王が健やかに育つ姿は、国民の心の安定に寄与していると考えるのは私だけではあるまい。
オンラインに頼らない地方公務「私はできるだけ、その場所に行って…」
22年4月、三重県伊勢市にある神宮。モーニング姿の秋篠宮と白い参拝服姿の紀子妃は、外宮で玉串をささげて拝礼。続いて天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る内宮を参拝し、秋篠宮が天皇の位を継ぐ皇位継承順位第1位の皇嗣となったことを報告した。20年11月に行われた「立皇嗣の礼」に関連する行事だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されていた。