2023年(1月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。社会部門の第3位は、こちら!(初公開日 2023年12月20日)。

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 9月30日午前7時ごろ、兵庫県宝塚市のマンションに住む宝塚歌劇団宙組の劇団員・有愛きい(25)が、マンション敷地内で死亡しているのが見つかった事件。

 それ以来、劇団の混乱は収まらない。12月19日、宙組劇団員の有愛の遺族側弁護人と劇団は2回目の面談交渉を行った。その前日、宝塚歌劇団は先月公表した「イジメ・パワハラ確認できず」とした調査報告書のホームページ公開を取り止め、再調査を行う方針を示した。

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宝塚音楽学校と宝塚大劇場 ©時事通信社
亡くなった有愛きい(劇団公式HPより)

宝塚歌劇団「最大のタブー」について、証言者が現れた

 有愛の死以来、「週刊文春」にはいくつも宝塚歌劇団の現状を憂える情報が寄せられていた。その中でもとりわけ多かったのが、以下のような内容の「告発」だった。

〈宝塚ネタ、なぜ小池先生のことを書かないのか疑問です。演劇界一番のパワハラ、セクハラ、モラハラの巨魁だと思います〉

 小池修一郎氏、68歳。

 小池氏は慶応大卒業後の1977年、歌劇団に入団。2006年から20年まで劇団理事を務め、現在は特別顧問を務める。14年には紫綬褒章を受章した。

小池修一郎氏 ©時事通信社

「91年に『華麗なるギャツビー』で菊田一夫演劇賞を受賞。潤色・演出を手がけたウィーンミュージカル『エリザベート−愛と死の輪舞(ロンド)−』(96年初演)は、再演を重ね通算観客動員数250万人を突破、今も絶大な人気を誇る。歌劇団以外の舞台でも引っ張りだこです」(演劇ライター)

 そして今回ついに、宝塚歌劇団「最大のタブー」について、証言者が現れた。

「小池先生からセクハラを何度も受けました。被害者は自分以外にもいるはず。あの人こそ『宝塚のジャニーさん』ですよ」

 そう告発するのは元演出助手のA氏だ。被害者特定を避けるため明確な時期は明かせないが、A氏が小池氏からセクハラを受けたのは10年以内のことだ。