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「援助交際なんかしたら、私のことを嫌いにならないの?」

「いや、それはむしろ逆だろう。オレは心からお前のことを愛している。お前のためだったら、腎臓でも角膜でもやっていい。それでも見返りは求めない。それが愛だろう。相手から奪うのが恋なら、与えるのが愛だ。オレのために金を稼いでくれるなら、それは究極の愛だ。心さえ奪われなければ、それは浮気じゃない。分かるだろう?」

 こんなセリフで落とされていたのだ。

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「娘とはどんな関係なんですか?」

 また、長野県在住の妻子持ちの工場勤務の男(37)は、ツイッターで中2少女(当時14)と知り合い、家族ぐるみで付き合うことで少女との交際をカムフラージュし、2年後には自分の子供を出産させた。

 男は少女とLINEでやりとりしていることがいずれバレると想定し、「もしそうなったら、自分に電話をかけさせるように」と少女に言い含めていた。

「娘とはどんな関係なんですか?」

「ただのメル友です。私にも同じ年頃の子供がいましてね。今は妻と別の場所に住んでいますが、その罪滅ぼしに〇〇ちゃんの相談相手になれればと思って」

「娘に会ったことはないんですか?」

「もちろんありませんよ。私は別の県に住んでますし、日頃はスーパーで肉の加工をしているようなオッサンですよ。もし会ったりしたら嫌われちゃいますよ」

 さらに男は「LINEでグループトークをしませんか」と持ち掛け、少女と少女の母親と3人で家の内情を話し合うという奇妙な関係に持ち込んだ。「生活費に困窮している」という話を聞くと、金まで貸すようになった。

 彼らに共通する手口は、少女の悩みに耳を傾け、理解者であるかのように装い、疑似恋愛に持ち込むことだ。ここがテレクラや出会い系サイトと違うところだ。彼らはじっくり時間をかけ、女が自然に落ちてくるのを待つのである。

 子供に説明できないまでも、親は知っておいた方がいいだろう。犯罪者の手口は常に過去の手口の焼き直しである。

男と女の性犯罪実録調書

諸岡 宏樹(著)

鉄人社
2018年3月28日 発売

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