世界的な人気を誇るアメリカのオートバイメーカー「ハーレーダビッドソン」の日本法人「ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)」のディーラーで「自社登録」や「業販」といった正規ディーラー契約上の禁止行為が相次いでいることを受け、日本を含むアジア太平洋地域を管轄する「ハーレーダビッドソンアジアパシフィック(HDAP)」が調査に乗り出していたことが「週刊文春」の取材で分かった。
なぜ“禁止行為”が横行するのか
日本国内にあるハーレーのディーラーは全てHDJと正規ディーラー契約を結んでいる。
HDJの上部組織であるHDAPが調査に乗り出すほど、契約上の禁止行為が相次いでいる理由は、国内ディーラー経営者の多くが窮地に追い込まれていることだ。
「週刊文春電子版」はこれまで複数回にわたり、HDJが課すノルマに苦しむディーラー経営者たちの悲痛な声を報じてきた。実際に閉業に追い込まれるディーラーも多く、昨年4月時点で110店舗あったディーラーは今年4月14日時点では97店舗にまで減少。わずか1年の間で全体の1割に当たる13のディーラーが閉店してしまった。
禁止行為である「自社登録」と「業販」とは何か。ディーラーオーナーが語る。