栃木県那須町で夫婦の焼けた遺体が見つかった事件で、死体損壊容疑で逮捕された前田亮容疑者(36)が事件後、知人らに「拉致監禁にはバレないコツがある」などと話していたことが「週刊文春」の取材で分かった。前田は捜査本部の調べに対して事件への関与を否定しており、前田の供述を覆す重要証言となる可能性がある。

前田亮容疑者

計6容疑者を死体損壊容疑で逮捕

 事件は4月16日に発覚。栃木県那須町の河川敷で、上野で飲食店を多数経営する宝島龍太郎さん(55)と幸子さん(56)の遺体が見つかった。

「警視庁と栃木県警の合同捜査本部はこれまでに、遺体に火をつけて遺棄した実行役とみられる若山耀人(20)と姜光紀(20)、2人への指示を仲介したとされる平山綾拳(25)、平山に指示を出した佐々木光(28)、宝島夫妻の長女の内縁の夫であり“首謀者”とみられる関根誠端(32)、そして前田の計6容疑者を死体損壊容疑で逮捕。最初に逮捕した平山は11日に殺人容疑で再逮捕し、他の5人も順次再逮捕する方針です」(社会部記者)

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殺害された宝島龍太郎さんと妻の幸子さん

「男に襲われて、逃げた」前田は事件への関与を否定

 この6人の中で、前田だけが“異質”だ。

「前田は関根と宝島夫妻との共通の知人で、不動産会社を経営。死体損壊容疑を巡る“多重下請け構造”からは外れている。遺体発見前夜の15日夜、4人は、前田が借りたレンタカーで上野から品川まで物件探しに行き、夜中に前田の会社が管理する空き家に向かった。捜査本部は、その空き家のガレージで夫妻が首を絞められるなどして殺害されたとみており、前田は夫妻を襲撃現場まで案内する役を担ったとされる」(同前)