栃木県那須町で夫婦の焼けた遺体が見つかった事件で、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は11日、死体損壊容疑で逮捕した容疑者6人のうち1人を殺人容疑で再逮捕した。
「再逮捕したのは、6人の中で最初に逮捕した埼玉県越谷市の建設業、平山綾拳容疑者(25)。容疑は、仲間と共謀して、東京・上野で飲食店などを多数経営する宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)を殺害した疑い。勾留期限の関係で平山だけ先んじて再逮捕することになったが、平山が実行犯だという意味ではなく、他の5人も順次、殺人容疑で調べていく」(捜査関係者)
事件は複雑な相関図を描く。
「これまでの調べでは、首謀者とみられるのは宝島夫妻の長女の内縁の夫・関根誠端容疑者(32)。関根が犯行を依頼したのが佐々木光容疑者(28)で、佐々木はさらにその指示を平山に“下請け”に。平山が仲介役となって、最終的には若山耀人(20)と姜光紀(20)の両容疑者が那須で遺体に火をつけたとみられる」(全国紙社会部記者)
ところが、これまでに逮捕された6人のうち、1人だけこの“多重下請け構造”から外れている人物がいる。
「前田亮容疑者(36)です。関根と宝島夫妻との共通の知人で、不動産会社経営。遺体発見前夜の15日夜、4人は、前田が借りたレンタカーで上野から品川まで物件探しに行き、夜中に前田の会社が管理する空き家に向かった。捜査本部は、その空き家のガレージで夫妻が首を絞められるなどして殺害されたとみている」(同前)
前田とはどんな人物なのか。