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ところが、捜査関係者によると、
「前田は事件への関与を否定。それどころか、襲撃現場となった空き家で『男に襲われて、逃げた』という趣旨の供述をしている」
もっとも、「本当に襲われたなら110番通報するのが普通だが、前田は通報していない。供述には不自然な点がある」(同前)と、捜査本部は慎重に調べを進めている。
「バレない拉致監禁のコツを教えてあげようか?」
そんな中、週刊文春は前田の行きつけの飲食店関係者の証言を入手した。前田は同店をハイペースで利用していたが、事件が起きた4月15日の数日前から足が途絶えた。次に来店したのは4月下旬。同店関係者によると前田は、
「(宝島事件で)自分が疑われた」「事情聴取されていたので連絡がつかなかったんだ」
などと自ら切り出したという。その後、唐突に、
「日本には年間8万人の行方不明者がいる」「その中には拉致監禁されて殺されているけど、バレていないのがいる」「バレない拉致監禁のコツを教えてあげようか?」
などと語ったという。
3月ごろまではウイスキーをボトルでチビチビ飲んでいた
「挙句の果てには女性店員に向かって『さらっちゃうよ~』なんて冗談っぽく言っていて、店員はドン引きしていました。前田さんはそんなことを言う人じゃなかったんですが……。それだけじゃない。警察の動向についてもすごく気にしていた様子でした」(同店関係者)
結局それが最後の来店になったという。