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 食事での会話も私が95年生まれというと、「95年はこういう時代だったんだよ」とか「リーマンショックがあってね……」とかそういう話ばかりで。勉強になるなと思う反面、めんどくさいし、飽きたなこの話って気持ちもあって。

 あと歳なんで、同じ話を何回もするんですよね。この話前にも聞いたなとか。

 でも、そのおかげで私もニュースを見るようになって、経済のこととかわかるようになったのでありがたいですね。

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年上ならではの包容力でわがままも受け止めてくれた

――街を歩いているときに親子に間違われたりしましたか。

菊池 2人で手を組んで銀座を歩いていると、同伴だと思われることは多かったですね。温泉旅行に行ってもおかみさんから気を使われたり。「奥様? お嬢様? どっちなんだ?」みたいな。

 

――菊池さんの友達に会わせたりしましたか。

菊池 私が高校の同級生と食事している場所に呼んで紹介したりしました。でも若い話題についていけなくて、頑張って若いノリに合わせようとテンションを上げていましたね。

――歳の差があって良かったところは?

菊池 私一人っ子で、わがままだし、気も強いし、普通の男性だと「この女手に負えないな」ってなっていたんですけど、彼は怒らずに受け止めてくれたんですよね。その包容力は年上ならではなのかなって。

 あとはすれ違いが起きた時も感情的にならずに、「こうしたらいいと思うんだけど」みたいに優しく言ってくれて。

夫婦写真

結婚報告に対して、両親の反応は…

――菊池さんは同棲開始から10ヶ月ほど経った時、20歳で妊娠、結婚されたんですよね。

菊池 同棲して1年経たないくらいで子どもができて、その時に検査薬とゼクシーを買ってお家で待っていたら、主人が帰ってきてそれを見て「結婚しようか」と。家のソファで言われたのでプロポーズというプロポーズはなかったです。

――交際に反対していた菊池さんのご両親は結婚報告に対してどんな反応でしたか。

菊池 交際して半年くらいの時には両親もそこまで反対することはなく、むしろ応援してくれていたので、結婚報告の時も、「そうか。よかったね」という感じでした。

 ただ主人はものすごく緊張していましたね。高級フグ料理屋を予約して、私の両親とひれ酒を乾杯して見たことないくらい緊張した顔で「結婚します」と言ってました。そこで私の両親とは初対面だったんですけど、ニコニコしていたので、印象は良かったみたいで、すんなり受け入れてくれました。むしろ私の方が結婚に対して不安があったと思います。

写真=原田達夫/文藝春秋

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