大学側にとって抜本的な対策は「夢のまた夢」
スマホを使ったカンニングは誰しも思いつくものなのかもしれない。2022年には共通テストでスマホで撮影した問題を外部に送信した女子学生が書類送検されたほか、一橋大の留学生向けテストで同様にカンニングをした中国人の男が有罪判決を受けている。
文部科学省は昨年の共通テストから、スマホの電源を切り、カバンにしまう過程を確認する運用に改めたが、それだけでは不正が今後も起きかねない。
「警視庁が関わる運転免許試験では中国人らによる通信機器を利用した集団カンニング事件が発生して以降、電波遮断装置などを使って対策を徹底している。大学側も性悪説に立って対策の抜本的な強化が必要なのではないか」と指摘するのは警察関係者だ。
ただ、大学関係者は「大学受験は毎年、教員や院生などをかき集めてなんとかこなしているのが実情。監視関係の機器の導入は夢のまた夢です」と頭を抱える。
スマホにスマートグラス……カンニング術を磨く暇があるなら勉強しろ、と親でなくとも言いたくなる。
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