新井 出産して3カ月くらいは頭がボンヤリしていました。思ってることがうまく表現できないし、ずっと頭の中に霧がかかっているような感覚があって。でも、調べたら産後はそういう時期もあるらしいとわかって、あまり気にしないようにしました。
気持ちの面で楽をするために、全ての感情を家族とシェア
あと、意味の分からない涙が出てくることもありました。たとえば自分が子どもを抱えているんですけど、それまでお腹の中にいた子がいなくなっちゃったような気がして、寂しくなって涙が止まらなくなってしまったこともあったんです。でも、出産するまでは家族の前でも涙を流すのは恥ずかしいと思って隠していたんですけど、そういう感情も全部シェアしようと思って。私は夫と母と二世帯同居していますが、2人には、今、自分の気持ちも全部話しています。
――感情をシェアしようと思ったのはなぜでしょうか?
新井 隠してもしょうがないかって思ったんですかね。一番素直になるべきなのは家族に対してだし、一緒に子育てという新しいことをしていく上で知っていて欲しいし、洗いざらい出そうかなと思って言ってみたんですよね。2人ともそうかそうかと驚きすぎず程よく受け入れてくれて、ちょっと笑ってもらったり、こちらも泣きながら笑ったりして。産後は体にもダメージがあるし、メンタル的にも24時間ずっと心配な気持ちを抱えながら子どもを育てている状況なので、できるだけ気持ちの面では楽をしたいですし。
想像以上にハードな子育てに疲弊していないワケ
――子育てが始まると中には疲弊してくる方もいますが、新井さんからいい意味であまりその雰囲気を感じないのですが、ご自身ではどう思いますか?
新井 「あぁ、大変だなぁ…」とは思います。今朝は、オムツを替えようとしたら子どもがすごく暴れまわってスムーズにオムツがつけられなかったときに疲弊(笑)。「もう無理!」って思いましたけど。でも夫と母が横から「ほら、ほら」って子どもの機嫌をとってくれて、そんな些細なことで救われた気持ちになって、持ち直しましたね。