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「巨人内ではメジャーへのアレルギーが強く…」アメリカ行きを熱望する岡本和真(27)を阻む“松井秀喜の掟”とは

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「高い値段はつけられない。そもそも…」

「松井氏が渡米したころの巨人内ではメジャーへのアレルギーが強く、球団内では当時の渡辺恒雄オーナーをはじめとして反対論が強かった。そんな中、松井氏は日本最後のシーズンとなった2002年、平成で日本人唯一となる50本塁打を記録して自身3度目のホームラン王になったほか、打点や出塁率でもリーグトップとなって、キャリアハイの数字をマーク。誰も文句が言えない成績を残し、世間の後押しを受けて渡米した」(同前)

 そのため、巨人ではいまでも「メジャーに行くなら、キャリアハイの成績を残して、みんなを納得させなければならない」という風潮が根強いのだという。

ヤンキース時代の松井秀喜 ©文藝春秋

「松井氏のようなFA権の行使ではなく、球団の承認が必要なポスティングシステムを利用した移籍なら尚更です」(同前)

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 今季の岡本は66試合消化時点で打率2割6分4厘、12本塁打、36打点。キャリアハイには程遠いペースだ。ナ・リーグ球団スカウトも、

「自己最高の成績を残してくれなければ、高い値段はつけられない。そもそも球団が彼を出さないんじゃないか」

 と厳しい評価を下す。

「岡本の場合、最低でも40本塁打を超えるくらいの成績を残す必要があるでしょう。しかし、今季はまだ12本にとどまっている。このままでは、球団首脳がすんなりメジャー挑戦を許してくれるとは思えません」(球団関係者)

 スケールダウンした「ゴジラ−1.0」では、メジャー挑戦は夢のまた夢だ。

「巨人内ではメジャーへのアレルギーが強く…」アメリカ行きを熱望する岡本和真(27)を阻む“松井秀喜の掟”とは

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