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――招待状をいただいた時、ジャパンナイトがMEGUMIさんの会社、KICKY主催というので驚きました。

MEGUMI そりゃそうですよね(笑)。何やるの? って感じますよね。

 斎藤工(左)、ある視点部門上映作「ぼくのお日さま」で主役を演じた越山敬達と中西希亜良 筆者提供

――2年前に来た時、交流する場が少なくコネクションを作ることの難しさを感じたんですか?

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MEGUMI 難しいというより、こういうのをやらなきゃいけない、って感じたんです。映画の世界は、会って飲んで仲良くなって、自分たちが考えていることを語って、志が同じなら何かが始まっていく。それはすごく素敵なカルチャーだと思うんです。

 でもパーティーがないと、たくさんの人に一気に会う場所はありません。それに映画祭のマーケット会場に行っても日本映画のブースを見ると、もっと積極的に海外にアピールしたいな、と思ったこともきっかけでした。

日本映画はスタッフさんをすごく酷使して成り立っている

――日本映画は国内市場だけでなんとかなってしまうから、ですかね?

MEGUMI なっていた、という過去形だと思います。現場にいても予算がないのを実感します。予算がある映画はごく僅か。ほとんど予算が足りない中で、本当に頑張っているけれども、皆さんをすごく酷使した上で成り立っている。それじゃあ衰退しちゃうと思いますし、やっぱり映画にもう少しキラキラした魅力、感動みたいなのを皆が感じて示していかないといけないなと思うんです

筆者提供

――今回のパーティーを通して、MEGUMIさんは女優としてよりも、プロデューサー的な視点で映画界をバックアップしたいというお気持ちが強いのかな、と感じました。

MEGUMI もちろん女優として呼ばれてコンペティションの作品に出られたら最高ですけど、現実的には出演オファーが来るのを待って、ようやく映画に出られたとして、それがたまたまカンヌに招待されるなんて、果てしない道のりです。であれば、自分で才能のある監督と作品を作って、自分も出て、それでみんなでカンヌに来るのが一番近道、とは思っていますね。