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「歩けない…」体操・ひろみちお兄さんを襲った“脊髄梗塞”の恐怖とは

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家族との時間を大事に

 佐藤は「おかあさんといっしょ」に出演を果たした2年後、日体大の同級生・久美子さんと極秘結婚。おしどり夫婦として知られる。子供は2人。長男も日体大を出て、家族ぐるみで体操教室も運営している。

つい先日も家族で長男の誕生日を祝っていた

「体操のお兄さん時代は、全国各地に呼ばれて家族とまともに過ごせない時期があった。そのぶん、今は家族との時間を大事にしている。息子さんとゴルフによく行っているようで、『もうスポーツでは息子に勝てないです』と笑っていた」(前出・芸能関係者)

 今は全く歩けません――仕事も家庭も順調で幸せに満ちた日常を一気に塗り替える難病の襲来は、佐藤の心をも蝕みかねない。

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 4年半前に同じ病を発症した時の苦しみを語るのは、「脊髄梗塞患者の会」の川尻陽子代表だ。

「夫と泊りがけでバス旅行に出かけた2日目でした。旅館の応接セットに座った途端に両ももが脱力していくのが分かりました。両足を締め付けるような痛みが襲い、そのまま下半身不随となってしまいました」

 それから投薬とリハビリによる闘いが始まった。

「立てない、歩けないに加え、痺れと痛みに悩まされ、排泄障害にはとても悲しい思いをしました。私は刺し子や読書をして常に襲ってくる痛みやストレスを紛らわせていました。リハビリを重ねて今では補助具や杖を使い少しずつ動けるようになっています」(同前)

 リハビリで必要なのは「前向きな心です」と川尻氏は佐藤にエールを送る。

 かぞくといっしょに苦難を乗り越えるしかない。

「歩けない…」体操・ひろみちお兄さんを襲った“脊髄梗塞”の恐怖とは

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