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〈150メートルのレールをのせて住宅街を走る〉貨物列車“表彰もの”の添乗記と「予想外の副産物」

〈150メートルのレールをのせて住宅街を走る〉貨物列車“表彰もの”の添乗記と「予想外の副産物」

source : ノンフィクション出版

genre : エンタメ, 読書, , 娯楽

note

 本サイトで連載、単行本になった『貨物列車で行こう!』が、日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)から感謝状をいただくことになった。「日々現業機関の社員が貨物列車の安全運行を支えていることを多くの読者に広めた」ことが理由だという。

いただいた感謝状 ©文藝春秋

 社員以外は滅多に乗ることが出来ない貨物列車に乗せていただいただけでなく、貨物駅や車両所といった、これまた社員以外はほとんど立ち入ることができない場所に案内していただくなど、一方的にお世話になったのはこちら。なのに感謝状までいただくとは、恐縮するばかりである。

 そして6月27日、著者の長田昭二さんと担当編集者の2人が、渋谷区千駄ヶ谷にあるJR貨物本社を訪ね、代表取締役社長の犬飼新さんから感謝状を受け取った。

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JR貨物の犬飼社長(左)から感謝状をいただく著者・長田昭二さん ©JR貨物
JR貨物の犬飼社長の手には『貨物列車で行こう!』が。長田さんの後ろのテーブルの上には…… ©JR貨物

賞状とあわせて“ありがたすぎる副賞”が…

 これだけでもありがたいことなのに、何と副賞まであるという。これを聞いて長田さんの眼が妖しく光った。彼は部屋に入ったときから気が付いていたのだ。テーブルの上にあるものを。

「貨物列車を引っ張る電気機関車のNゲージ模型です。先頭の機関車の形式は現在の主力であるEH500、愛称は“ECO-POWER金太郎”です」と広報室長の中村愛さんがにっこり。

精巧に作られたEH500“ECO-POWER金太郎”のNゲージ模型 ©文藝春秋

 透明なアクリルのケースに入った模型は、細部まで精巧に作られていて、マニアでなくても、すごいものであることがわかる。長田さんの頬がゆるむ。長田宅の書棚には、長田さんが敬愛してやまない漫画家の東海林さだおさんの特製どんぶりが大切に飾られているが、この模型は、間違いなくその横に鎮座することであろう。