僕らが出した答えは「ツヨシ」だった
〈時間が迫る中、僕らが出した答えは「ツヨシ」だった。彼に頼んでみようと。なぜ、彼なのか? 僕は最低だ。残酷なセリフだと分かっていながら。言わせちゃいけないセリフだと分かっていながら。それに従うしかなく、時間が迫っている中、彼の優しさに甘えるしかないと思ったからだ。これを頼まれることが彼にとってどれだけ辛いことか分かっているのに。でも、それしかないと思った。〉
草彅さんがあの言葉を言った真相は、もっとも辛い役回りを引き受けたからということだったようです。そして香取さんについてはこう記されていました。
〈決まった言葉とはいえ、その先の言葉が言えない人もいた。シンゴは「今日からいっぱい笑顔を作っていきたいと思っています」という言葉を言うまでに間が出来た。グループの一番年下で、やんちゃなフリして、実は、チームを動かすことも多かった彼は、笑顔を一番テレビで見せてきた人だろう。だからこそ彼は言えなかった。〉
草彅は「慎吾と南の島で暮らす」
その内情を知ったうえで、5月に放送された『日曜日の初耳学』(TBS系)にVTR出演した香取さんが語った解散騒動渦中のエピソードを聞くと、香取さんと草彅さんが想像以上に固い絆で結ばれており、いかに支え合っていたかがわかります。
「公開処刑」では解散を否定したものの、結局はその年末に解散することを発表したSMAP。
『日曜日の初耳学』(5月19日・26日放送)には草彅さんが、自身が主演する映画の宣伝もかねてスタジオ出演。
草彅さんの盟友として、香取さんがVTR出演しました。香取さんは解散発表後に、自身について芸能界引退説や海外留学説といった噂が飛び交っていたものの、「いや違う、俺は(これからも芸能界で)やるんだ」という気持ちでいたことを振り返っています。
しかし、そんなとき草彅さんが「俺は慎吾と南の島で暮らす」と斜め上からの提案。
香取さんはその言葉を聞いた直後、「ふざけんな、そんなこと言ってる場合じゃないんだ」と感じたようですが、草彅さんは冗談で言っているわけではなかったとのこと。「彼(草彅さん)の言葉が僕の人生にとても大きかった」と懐古しつつ、「みなさんも知ってるようなあの(解散騒動の)なかで、僕にそれを言うんですよ。『南の島で暮らそうぜ』って。すごくないですか」「彼は本気なんですよ。その本気がかっこいいよね」と話したのです。
その香取さんの言葉を受け、草彅さんは「普段あんなに僕のことをほめる機会ってないのでジーンとしました」「大変な時期とか乗り越えないといけない時期っていうのはあったので」「ともにいろいろ人生の選択をした仲間」と応えていました。