※こちらは公募企画「文春野球フレッシュオールスター2024」に届いた原稿のなかから出場権を獲得したコラムです。おもしろいと思ったら文末のHITボタンを押してください。

【出場者プロフィール】ひろぼん 阪神タイガース

阪神タイガースの地元関西出身生え抜き主砲を待ち焦がれていた都内在住50代の会社員。関西在住時は地上波で観戦も関東ではそれもままならず、情報収集はもっぱらABC朝日放送の虎バンチャンネル。

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 阪神タイガース佐藤輝明選手が大好きだ。

 どっしりとした構え。豪快なスイング。浜風をものともしない圧倒的な飛距離。ちょっと多すぎる三振も嫌いじゃない。三振を喫した悔しさが積み重なれば積み重なるほどホームランが出た時の喜びもいっそう上積みされるからだ。

 そんな大好きな佐藤輝明になりきってみたい。佐藤輝明が使っているバットを使ってみたい。佐藤輝明特有のバットを高く掲げる大上段の構えから佐藤輝明のような豪快なホームランを打ってみたい。

 そこで今回、佐藤輝明使用モデルのバットを購入して、実際にサトテルみたいなホームランが打てるのかを検証することにした。

佐藤輝明 ©文藝春秋

佐藤輝明モデルのバットを持参してバッティングセンターへ

 バットは千代田区神田小川町にあるMIZUNO TOKYOで購入。長さと重さは佐藤輝明と同じ85cm900g。材質はメープル。価格は1本1万円。

 さっそく佐藤輝明モデルのバットに触れてみる。握った感触が実に気持ちいい。グリップ部分の形状が絶妙で、こんな握りやすいバットを使っていたのかと感激。

 そんな握りやすい佐藤輝明モデルのバット。グリップエンドがちょっと独特。金属バットのグリップエンドはT字型のものしか存在しないが、木製バットの場合、T字型以外にも末広がり状になっているタイカッブ型という形状も存在する。佐藤輝明モデルでは「自分はグリップに小指をかけないと振れないタイプ」という本人の要望で両方の要素を兼ね備えた中間型を採用している。

左:タイカッブ型 中:佐藤輝明モデル 右:T字型 ©ひろぼん

 翌日の昼すぎ、佐藤輝明モデルのバットを持参してバッティングセンターへ足を運んだ。場所は新宿歌舞伎町にある新宿バッティングセンター。

 入口すぐにある両替機に1000円札を入れ100円硬貨と交換。左打者が打てる打席に入る。

 料金は1回25球で300円。今季4年目内野手としてはNPB史上最高額となる1億5000万円で契約を更改した佐藤輝明の年俸なら50万回1250万球打てる。