復調のキッカケは大先輩からの言葉
「去年は2ボールになっても自信満々に投げてたのに、今年は小さくなってるぞ! 四球出してもいいから思いっきり投げろ」
偉大な実績を持ちながら、自身もファームでもがいている長谷川勇也選手からの温かい言葉。
「思いっきり腕振っていった結果の四球なら自分も周りも納得できるはず、と心が救われました」と、嬉しそうに話してくれた古谷投手。“野球人生で一番”集中して挑めた試合は、大先輩のおかげでもありました。
古谷投手のグラブには、『球道即人道』という言葉が刺繍されています。
この言葉はPL学園野球部元監督・中村順司さんの指導理念で、“普段の生活がいい加減だと、野球のプレーも雑になってしまう”というものです。古谷投手の恩師である北海道・江陵高校野球部の谷本献悟監督はPL学園中学野球部出身で、中村監督の言葉を大事にし、自身の生徒たちにも伝えてきたようです。古谷投手も「騙されたと思ってやってみろ」と言われ、生活態度や姿勢を見直したところ、みるみるうちに野球の結果も付いてきたそうなのです。
以前は、気持ちの強さや自分で考えて黙々と取り組む姿や立ち居振る舞いから、古谷投手のことを“一匹狼タイプ”だと勘違いしていました。自分の考えはしっかり持って行動しているものの、谷本監督の言葉をきちんと実践したこともそうですが、ホークスの先輩達にも積極的に質問したりと、学ぶ姿勢は本当に貪欲です。1年目の昨季は、移動のバスで勇気を出して松坂大輔投手(現・中日)の隣の席に座って質問をしたこともありました。日々鍛錬し、日々学び続ける歩くスポンジ君。とてつもないポテンシャルが感じられます。今季こそ一軍初登板が見られるはずです!
様々な“強さ”を持った古谷優人投手。彼の魅力を伝えたすぎて、ちょっと詰め込んでしまいましたが(笑)、戦う姿、生き様に、是非注目して頂きたいです。私もおせっかい姉ちゃんみたいな気持ちで見守りつつ、応援していきます!
※「文春野球コラム ペナントレース2018」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイトhttp://bunshun.jp/articles/-/7251でHITボタンを押してください。
この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。