松本剛明総務大臣(65)が8月3日、地元・兵庫県姫路市で政治資金パーティーを開催したことが週刊文春の取材で分かった。政府が2001年に閣議決定した大臣規範では、現職閣僚らによる大規模なパーティーを自粛すると定めている。
「その上、岸田文雄首相は今年2月、衆院政治倫理審査会で、在任中には自身のパーティーを開かないと明言しています」(政治部記者)
小誌が入手した「松本たけあき後援会 昼食懇談会」の案内状には、こう記載されている。
〈この催物は、政治資金規正法第八条の二に規定する政治資金パーティーです〉
地元後援会関係者が言う。
「政治資金を所管する総務省のトップが自ら、首相の意向を無視してカネ集めに走っているという印象を受けかねない」
前出の記者も言葉を継ぐ。
「松本氏は“パーティー名人”でもある。資金管理団体の『松本たけあき後援会』はこれまでも、利益率90%超えの政治資金パーティーを何度も開催して金を集めていた」
3日に姫路市のホテルで開催した今回のパーティーは、会費一口2万円。開催時間は2時間足らずだった。会場の利用料金を調べると、2時間以内であれば格安となる。会場を小さく区切れば費用はさらに下がり、数万円程度で済む。
関係者によると当日の参加者は70人ほど。会費140万円のパーティーの宴席費が数万円で済むのであれば、“パーティー名人”の名に恥じぬ「おいしい」パーティーとなるはずだ。
当日、ホテルには正午前からスーツ姿のSPが集結し物々しい雰囲気が漂っていた。12時半に到着した松本氏はすまし顔のまま、八方を固めたSPによって会場へと送り届けられる。パーティーに使用した会場は3階の一室だったが、開催中はフロア全体をSPが“完全封鎖”していた。
14時過ぎ、会場を出てきた松本氏に直撃した。
――週刊文春です。
「はい」
――政治資金パーティーだと思われますが、大臣規範についてどう思われますか。
「申し上げることはありません」
――岸田首相も自粛していますが。
「何も申し上げることはありません。以上です」
ここで、SPが首を横に振りながら記者を制止。名刺だけでも渡そうとしたが、
「いえ。受け取りません」
最後は記者に目もくれずに車に乗り込んで去っていった。
目下、地盤の兵庫県は知事のパワハラ問題で持ち切りである。初代兵庫県知事でもある松本氏の高祖父・伊藤博文は草葉の陰で何を思うか。
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