裏金の説明よりも選挙対策、萩生田氏の「都知事ステルス支援」
では「裏(金)」の人が「表」に出る時系列をおさらいしよう。
萩生田氏は6月3日夜の時点では「しばらく表に出にくいが、今まで通りのつながりを大事にしたい」と仲間との会食で語っていたという(朝日新聞6月19日)。
そのあとの東京都知事選で萩生田氏は自民党東京都連会長として小池百合子氏の支持を表明。しかし応援演説には姿を見せず「ステルス支援」と呼ばれた。
都知事選は小池氏が勝利したが、東京都議補選での惨敗の責任をとって萩生田氏は都連会長を辞任。これは7月16日のことだ。
それと並行して大相撲名古屋場所は7月14日に初日を迎えた。千秋楽(28日)の優勝パレードで萩生田氏は世間にアピールするように姿を見せた。
つまり7月中旬以降から「もう表に出ても大丈夫」という判断をしたようなのだ。禊を済ませたつもりなのだろうか。先述したゲンダイの記事にはこんな見方もあった。
「7日投開票の都議補欠選挙・八王子選挙区では、子飼い候補が惨敗しました。露出を増やさないと次期衆院選で自らの当選が危ういと感じているのでしょう。最近は地元の祭りや会合に頻繁に顔を出していますよ」(萩生田氏の地元・八王子市政関係者)
落選危機を避けるためならまず裏金の説明からだと思うが、それはせずに「選挙対策」が始まっている模様なのだ。これは萩生田氏に限った話ではない。自民党全体がまさにそう。
自民党内では次の総裁は「女性か若い人」と...
最近の新聞を読むと9月におこなわれる総裁選の記事ばかりだ。
「号砲 総裁選 小泉氏 選挙の顔 力量不安も」(朝日新聞)
「総裁選 小林鷹之前経済安保相 コバホーク雄飛なるか」(産経新聞)
「自民・茂木氏 揺れる野心」(毎日新聞)
裏金問題から党の「刷新」イメージができる候補を求める動きがあると書かれている。中には露骨なこんなコラムもあった。
『「次」は女性か若い人』(四国新聞7月14日)
“政治ジャーナリスト”田崎史郎氏が、麻生太郎氏が周辺に漏らしているという言葉を紹介している。