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「どうせ国民は裏金問題を忘れる」照ノ富士の優勝パレードに突如出没した“萩生田光一2728万円”はなぜ「もう大丈夫」と思ったのか

7時間前
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麻生氏が念頭に置く「女性」と「若い人」の正体

「次は女性か、若い人じゃないか。若い人は50歳以下だ」

 麻生氏の念頭にあるのは上川陽子、小泉進次郎、小林鷹之とみられていると田崎氏は書く。

小泉進次郎元環境相 ©時事通信

 個人の資質より「女性」や「若い人」が先にきているのはいかにも選挙利用に見えるし、そういう麻生氏の言葉を嬉々として伝える田崎氏もどうなのかと思う。

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※ちなみに田崎氏のコラムを載せている四国新聞は自民党・平井卓也議員の一族が経営している新聞。これだから四国新聞は逆に見逃せない。

「本の表紙だけを替えても中身が変わらないと駄目だ」

 今回の自民党裏金事件は昭和の末に起きたリクルート事件とよく比較される。党全体にわたる組織的で大規模なスキャンダルという点が共通するからだ。

 あのとき挽回しようとした自民党はカネに清潔なイメージがあって頑固さが人気だった元外相の伊東正義氏を総裁(首相)に選ぼうとした。

 しかし伊東氏は、「本の表紙だけを替えても中身が変わらないと駄目だ」ときっぱりと固辞した。

 世間はその言葉に拍手を送ったが、今回自民党はまた本の表紙だけを替えようとしている。さらには伊東正義のように当たり前のことを言う人物が党内に見当たらないのも致命的だ。

7月28日、大相撲名古屋場所で優勝し、賜杯を抱える照ノ富士(手前中央) ©時事通信

 隙あらば大相撲の優勝パレードに「便乗」して露出を増やすことを考えている人物が党の重鎮なのである。

 もし“本の表紙”だけを替えたとしても、カバーをめくった本当の表紙は萩生田氏のはずだ。現在の自民党の顔であり、次の選挙の顔である。萩生田光一を先頭にしてゾロゾロいる裏金議員たちこそが本の表紙である。「萩生田2728万円」を忘れてはならない。

「どうせ国民は裏金問題を忘れる」照ノ富士の優勝パレードに突如出没した“萩生田光一2728万円”はなぜ「もう大丈夫」と思ったのか

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