改造した軽自動車で車中泊しながら、日本一周を達成した30代の夫婦・けんじさんとあかりさん。YouTubeチャンネル「けんじとあかり」で車中泊生活のリアルや日本一周の様子などを発信し、現在は登録者数15万人の人気を誇る。
大企業を辞めて、2021年4月から2022年6月まで軽自動車で日本一周をしていたふたりは、車中泊生活を通して価値観が大きく変化したという。ふたりの価値観はどのように変化し、日本一周後はどんな生活を送っているのか。話を聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む)
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家に住んでいたときよりも仲良くなった
――ずっとふたりで車内にいて、ケンカすることはなかったですか?
けんじ 1回だけ、YouTubeの撮影方針について喧嘩したことはありましたけど、それくらいですね。
――お互いイライラしたり、ストレスを感じることもなく。
あかり 日本一周をする前は、「今、何しているんや」「仕事から帰ってくるのが遅い」「もっと家事を手伝ってよ」みたいな不満を持つこともあったけど、車中泊ではなかったです。
ずっと一緒にいるから相手が何をしているかわかるし、夕飯とかも全部一緒に準備するから「どっちのほうが家事をやっている」というのもなくて。私たちは価値観や考え方が近くて意見がぶつかることもないので、喧嘩をするきっかけがありませんでした。
――むしろ、家に住んでいたときよりも仲良くなった?
けんじ そうですね。今あかりが言ったように、考え方や価値観がすごく似ているから、ずっと一緒にいるほうが楽しくて。より彼女のことが好きになりました。それは車中泊生活をして良かったことのひとつです。
あかり けんじが車内でYouTubeの撮影方法や動画内容を研究したり、カメラのことを勉強したり、夜遅くまで編集作業をしている姿を間近で見て、すごくリスペクトするようになりましたね。
私は飽き性なので、YouTubeの仕事をせずに、スマホで韓国のオーディション番組を見てしまうときもあったんですけど(笑)。けんじはコツコツと努力し続けていたので、偉いなと。
けんじ 自分たちの思い出を編集しているだけだと思っていたので、何時間作業してもまったく苦ではなかったです。