「生きていくのに物は必要ないんや」車中泊生活を経験して物に執着しなくなったワケ

――ほかに、車中泊生活を経験して良かったな、と思うことは?

あかり 日本一周が終わって、また家に住み始めて思ったのは、車中泊だとすごく効率よく旅ができる。家から行くとなると、準備とかに時間がかかるけど、車中泊だと、荷物を全部車に積んでいるので、すぐに旅へ行けるんです。

 車に泊まるからホテルの予約も必要ないし、何日も旅をしても、宿泊費がかからない。天気が悪くて予定をずらしてもホテルをキャンセルする必要がないから、融通も利きますし。それは普通の旅ではなかなかできないことだと思います。

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(公式YouTubeチャンネルより)

けんじ あとは、物に対する執着がなくなりましたね。車中泊をする前は、ふたりとも物欲があるほうだったんですよ。家具や家電を結構買っていたし、服もたくさん持っていたし。

 でも、車中泊生活を経験してから、あまり買い物をしなくなって。

――なぜ物に執着しなくなったのでしょう。

けんじ 軽自動車の限られたスペースで、限られた荷物だけで生活していたら、「生きていくのに、あんまり物は必要ないんやな」「服も全然いらんやん」と思うようになったんです。

 だから、旅が終わって北海道に移住するときに、以前の家に置いてあった物は半分以上、売ったり処分したりして。日本一周前に比べると、家の中がかなりスッキリしました。

あかり 今は「これは自分たちにとって本当に必要なのか」って考えてから買い物しています。

車中泊生活中は、食費を抑えて節約していたという(公式YouTubeチャンネルより)

「やっぱり快適やな」日本一周が終わって家に住み始めて実感

――逆に、車中泊生活のデメリットは?

けんじ 日本一周が終わって家に住んで思ったのは、車より絶対家のほうがいい(笑)。

あかり 「家はやっぱり快適やな」みたいな(笑)。私は日本一周の終盤に、すごく肌が荒れてしまったんですよ。それまであまり肌荒れをしたことがなかったのに。原因はわかりませんが、車中泊生活でストレスが溜まっていたのかな、と。

けんじ 今思うと、よくあんな狭い車内で生活していたなと思います。特にトイレとかお風呂は大変でしたね。

あかり 夏場は基本、毎日お風呂に入ってましたけど、銭湯や温泉が臨時休業で閉まっていて、すごい汗をかいたのにお風呂に入れなかったこともあって。でも家ではいつでもお風呂に入れるから、めちゃくちゃいいなと思います。