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問題はメンバー間の確執以上にジャニーズの企業体質

「木村とそれ以外の4人の確執が決定的でした。特に香取は木村に対して『許さない』と公言するほど敵意むきだしで関係は修復不可能。一緒にステージに立つことも不可能でした」(芸能関係者)

 解散発表前、事務所に対し香取は「休止という中途半端なことならば解散したい」と口火を切り、草彅も「もう解散しかないと思います」と追随、稲垣吾郎も同意した。SMAP存続を願う中居も3人の強固な意志を見て、最終的に解散に納得した。だがその場所に唯一人いなかったのが木村拓哉。「事務所の方針に従う」とし、ハワイで休暇中だった。この物理的な距離こそが、事務所に追従する“本流”木村と“傍流”4人の埋めがたい深い溝だった。もはや解散すべくしてしたと言っても過言ではない。とはいえどんなグループも感情的な対立は付き物だ。

「問題はメンバー間の確執以上に、ジャニーズの企業体質にあるのです。各界に対するその支配力は頂点に達していて、SMAPの解散劇でわかったように、もはや多くの弊害を生んでいる」(前出の芸能関係者)

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解散する前のSMAP

社会的影響力のわりに実態のわからない企業

 ジャニーズ事務所は、タレントを発掘しプロデュースするジャニー氏と“実質的経営者”メリー喜多川副社長の80代の弟姉によるファミリー企業。フォーリーブスや郷ひろみなど数々の男性アイドルを売り出し、90年代、SMAPの大成功により年商1000億円といわれる規模に躍進した。ジャニー氏は独身で子供はおらず、メリー氏には一人娘のジュリー藤島副社長がいる。

「ジャニーズは非上場のうえ情報はいっさい公表しない方針。経営の透明性が確保されていないため、社会的影響力が大きいわりには、実態がわからない。親族各自の推定年収は数億円といい、総資産1000億といわれる富は彼らに集中している。それに比べると社員の給与水準は低い。タレントも言いなりで、ブラック企業という批判もある」(経済紙記者)